どんな職業か
医師の指示の下に、身体の一部や機能を失った人が使う義肢や装具を製作するため、装着部位の採型・採寸、製作、身体への適合を行う。 事故や病気などで身体の一部を失った人が使う義手や義足などを「義肢」といい、まひや変形など身体の一部の機能が失われた人が使う医療具を「装具」という。医師の処方に基づいて、機能的で患部に負担をかけない義肢装具を製作するのが、義肢装具士の役割である。 義肢を作る場合、まず切断端の骨の形状や体重がどこにかかるかを観察し、凹型モデルを型採りする。そのモデルにギプス泥を注入して凸型モデルを作り、修正を加える。凸型モデルをもとに、プラスチックでソケットを作り、荷重のかかり具合を考えて、最も合理的に体重を支えられるようにソケットと義肢の各部分を連結するアライメントを行う。次に本格的な製作に入り、半完成状態の義肢を実際に使用する人の身体に装着し、具合の悪いところを調整して仕上げる。 装具を作る場合は、採寸して凹型モデルと凸型モデルを作り、製作に入る。最近では一部に既製品化されているパーツを利用することも多くなっている。 患部に負担をかけない義肢装具は、障害のある人の活動範囲を広げ、その能力発揮を助けるなど、生活の質の向上に役立っている。 義肢装具の製作には患者はもちろん、他の医療従事者とのコミュニケーションによって得られた情報と、医学知識、製作技術を合わせて、最適な義肢装具を製作する。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 工具(かなづち、のこぎり等の手動工具、ドリル等の電動工具)
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.5 | 195 / 498 | 上位39% |
| 指導 | 4.5 | 56 / 498 | 上位11% |
| 他者の反応の理解 | 4.2 | 82 / 498 | 上位16% |
| 読解力 | 3.9 | 225 / 498 | 上位45% |
| 説明力 | 3.9 | 249 / 498 | 上位50% |
| 学習方法の選択・実践 | 3.9 | 76 / 498 | 上位15% |
| 道具、機器、設備の選択 | 3.9 | 49 / 498 | 上位10% |
| 修理 | 3.8 | 17 / 498 | 上位3% |
| クオリティチェック | 3.8 | 42 / 498 | 上位8% |
| 合理的な意思決定 | 3.8 | 40 / 498 | 上位8% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 医学・歯学 | 3.8 | 26 / 508 | 上位5% |
| セラピーとカウンセリング | 2.9 | 26 / 508 | 上位5% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.8 | 101 / 508 | 上位20% |
| 生産・加工 | 2.6 | 38 / 508 | 上位7% |
| 心理学 | 2.3 | 49 / 508 | 上位10% |
| 工学 | 2.3 | 39 / 508 | 上位8% |
| 事務処理 | 2.1 | 181 / 508 | 上位36% |
| 機械 | 2.1 | 59 / 508 | 上位12% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.1 | 97 / 508 | 上位19% |
| 物理学 | 2.0 | 37 / 508 | 上位7% |
なるには
義肢装具士になるには国家資格が必要である。高校卒業後、3年以上義肢装具士養成施設で学ぶ、又は、大学等で1年(高等専門学校では4年)以上学び、所定の科目を修めた上で、2年以上義肢装具士養成施設で学んで規定の単位を取得するほか、厚生労働省の定める技能検定である「義肢・装具製作技能士」の資格を取得し、義肢装具士養成施設で1年以上学ぶことで義肢装具士国家試験の受験資格を得ることができる。試験に合格すると義肢装具士の資格を得られる。 経験と熟練が重要であることから、年齢にかかわらず働くことができる。技術を磨いていけば独立して開業することも可能である。 依頼者の状況は様々であり、幅広い専門知識と高度な技術、医学だけでなく工学的知識が必要である。理学療法士や作業療法士などと協力することも多い。 人体の形を再現する造形的なセンス、身体の一部として正しく機能させる工学的技術も必要となる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 専門学校卒 | 0.7 |
| 大卒 | 0.5 |
| 高卒 | 0.2 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0 |
| 高専卒 | 0 |
関連する資格
- 義肢装具士
- 1級義肢・装具製作技能士
- 2級義肢・装具製作技能士
給料
賃金構造基本統計調査では「助産師」として集計されています(2023年・全国)。この区分には3の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 395.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 919.9千円 |
| 平均年齢 | 40.5歳 |
| 平均勤続年数 | 9.3年 |
| 労働者数 | 1,584人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤333.6千円
- ≤364.2千円
- ≤398.2千円
- ≤435.3千円
- ≤550千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
職場は義肢装具製作施設に勤務する場合が多い。病院内に義肢装具製作部署が設けられているところもある。 義肢装具製作施設で働いている人のうち「義肢装具士」の有資格者だけが、依頼者に接して採型・適合・調整まで行うことができる。資格がなく、製作のみに携わっている人もいる。 納期に間に合わせるために、残業や休日出勤をする場合もある。 障害者スポーツやレクリエーションのサポート、途上国への国際支援活動などを行う義肢装具士もいる。 四肢切断の主たる原因は、かつては労働災害や交通事故による負傷など外傷によるものが大多数を占めていたが、現在では糖尿病などによる血管障害、悪性腫瘍が急速に増えている。高齢化社会を迎え、今後も義肢装具士が果たす役割は大きくなると見込まれる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 原子力技術者近さ 0.698
- AIエンジニア近さ 0.688
- 建築施工管理技術者近さ 0.687
- 臨床工学技士近さ 0.675
- 医療機器開発技術者近さ 0.670
- プロジェクトマネージャ(IT)近さ 0.660
- プラント設計技術者近さ 0.653
- インダストリアルデザイナー近さ 0.619
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)